1988年(昭和63年)秋、小さな穴窯が完成しました。当時、遠野市で活動しておられた佐藤烓(けい)氏の協力の下、学園児童の作業学習の一環として、新日鉄釜石の中古耐火煉瓦を譲り受けての手造りの薪窯です。
皆で南部赤松を切って、割って、乾燥させて…、作った大量の薪を、三日三晩たき続け、1200℃を越える炎の中で、作品に命が吹き込まれていくのです。釉薬は一切使わず、松灰と土と炎からなる自然釉の味わいは、彼らの素朴ながら力強い作品の魅力を引き出してくれます。「穴窯の会」という地元の陶芸愛好家の皆さんと交流しながらの作陶や火入れも長年続いています。
平成29年8月三代目となる窯を苑敷地内に移転設置。鉄骨造りの窯場には、灯油窯も置かれ、「下田食器」等の製造も可能となっています。
先代の窯の約1.5倍の大きさとなった新窯では、毎年1~2回程度の火入れを実施、初代から通算して70回を数えます。
毎年「きららアート・コレクション」への出品を目指す利用者さんや、地域の同好の士や職員の作品を焼成し、「るんびにい美術館」で開催する作品展でも展示しております。